過ぎ去った問題だと思ったら、大間違いである。
むしろ、APA ホテル、ならびに アパ・マンション(アパマン・ショップではない)の田村水落による偽装案件が続々取り上げられておるほか、ワインの会などという愉快な会にわれらが 「にくいしくつう」な首相が APA の名物社長とともに出席するなどという快事が公表されており、もはや政治の関与が隠し通せない潮流すら見えてきている。
『藤田』の名前でピンと来なかった人は無駄に新聞を”見て”いる人か、Web サイトをきちんと読んでいない人だろう。
姉歯/ヒューザー 案件の検査確認機関 イーホームズとして、最初に告発し、ケチな罪状を問われて認証取り消しを受けた会社の社長である。
文芸春秋から告発本を発刊する予定が、ギリギリで改編を要求されたところ突っぱねて自分の会社から刊行したのだそうだ。
↓
http://www.imairu.com/
以下、関連内容を掲示したサイトの例
http://www.janjan.jp/living/0701/0701258852/1.php
http://www.egawashoko.com/c006/000197.html
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2005/12/post_57ce.html
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/hage/1133793154/
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/hage/1162372468/
姉歯のヅラからはじまって、”姉は一級建築士”で終わった ヒューザー / 木村建設 / 姉歯一級建築士 による耐震強度偽装問題。
平成十八年五月十二日北側国土交通大臣が非姉歯物件103をランダムサンプリングして構造計算の改ざんの有無を確認したところ、14.5%にあたる 15棟が確認されたとのことを国会で公表しているので、幕引きというわけには行かないはずだったのだが、糞マスゴミとうんこ官僚のお蔭様でどこえやらになってしまっていたということだ。
当家物件は丁度この姉歯騒ぎの真っ只中にあった物件であり、構造計算を外部計算させるなどの綿密なやり取りがあり、無問題の保障がついた、とてもラッキーなタイミングだった(かつ、超低金利だった)わけなのだ。
その”耐震偽装”の話題をしつこくネチコク扱い続けているのが、認証機関だった イーホームズの元社長である、藤田氏である。
というわけでこの本なのだが…
誤字はだいぶ残っているんだけど(それもほとんどが引用 e-mail でなくて、本文のほうに。)、e-mail の応酬で書かれている内容もとてもリアルでエグイので面白い。
ヒューザーや国土交通省との生のやりとりのような感じの書き方も良い。
そして、問題点が役人の無責任体質にあると喝破し、一方で状況説明を詳しくしているところなど、小気味良いのだ。
この問題の本質は、国交省やら政治屋が、建築士では姉歯氏、建設会社では木村建設だけ、建築主ではヒューザーだけを、検査機関ではイーホームズをだけ悪者に仕立て上げ、これ以上問題が拡大せず自分たちの責任を回避できるように、被害住民や、未だきちんと報告されてすらいない偽装案件に住んでいる住民を見殺しにした ということ のようである。
けっして、姉歯が融通して鉄骨を減らしてバックマージンもらってた なんていうけち臭い話で終わらせるべき問題ではない。
それは、この藤田のおっちゃんが告発するまでもなくそう思っていたわけだが、本書(通常の書店には無いので Amazon でヨロ)でよりいっそう強く思ったしだいである。
というわけで、冒頭の北側報告に戻る。
残りの偽装が約15%程度あるとすれば、全国で年間12万棟、累計200万棟もの物件が偽装された疑いがあるというのだから驚きあきれたものである。200万棟といったら、もしや400万人以上、ましてや1000万人以上いくかもしれない住人が偽装住宅でのほほんとしているんですぞ!(偽装だからといって明日すぐ倒壊するとは限らないけど)
親族、親戚、愛する人、友人、知人がそのような家に住んでるかもしれないと思うと、とても悔しいし、怒りを覚える。
また、目の前の建物ももしかしたら耐震力が全然無いかもしれないかとおもうとそら恐ろしい気がする。
・・・耐震偽装隠蔽事件なのだ。
過ぎ去った問題だと思ったら、大間違いである。
…総研の話題も気になるなぁ。
=============== オマケ ===============
↓本人による告発動画。とても深刻で真面目なんだが、音声のノイズがひどくて途中で断念した…。
http://www.youtube.com/watch?v=U1Jn1TNZG8s&eurl=